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横浜・山下農園 待ち肥作業その2  [山下農園のはなし]

①先週に引き続き「待ち肥」の作業について説明したい。下記の図にもあるように、待ち肥は約70センチほどの溝を掘り、そこに野菜の残渣、牛堆肥、化成肥料をミルフィーユ状に二重に積み重ねていくのだが、これがかなりの重労働。農作業というより土木作業の領域なのだ。このときばかりは経験よりも体力が必要となる。
この大変な作業をなぜ行う必要があるのか。週1回共同作業で手入れをするだけでは、トマトや茄子、キュウリなどの夏野菜はずっと元気な実を実らせられるわけではない。猛暑の8月には毎年水分不足と栄養不足に陥るので、栄養と水分を探して根が土中深くに伸びる夏~盛夏の時期に、その根を待ち構える位置にあらかじめ栄養分を仕込んでおくという作業なのだ。この地味だが大切な作業が山下農園の高い品質と収穫量を支えているのだ。
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②まずはトレンチゃーで溝を掘っていく。年1回この時期だけの作業なので、毎年ベテランのNさんに作業を一任しているのだが、やはり技術の継承が必要ということで今年は若いTさんがコツを教わりながら作業することになった。オペレーターの段取りで今日の作業の出来不出来が決まるので、諸先輩の方々が心配そうに見守る。
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③溝に残渣⇒牛堆肥⇒化成肥料⇒土の順に入れていくのだが、トンネルのシールド工法と同じで、掘ったすぐ後ろから、流れ作業で必要な資材を投入し最後は埋め戻して終了だ。ひと溝あたり最低でも8人は必要な大変な作業だ。
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④溝に入って作業を段取り良く進めるために、入り口で入坑の順番待つ団塊世代の農夫たち
トレンチャーは機械任せだが、それ以外は完全に手作業だ。平均年齢が高いので、年々作業時間が延びて厳しくなりつつある。昨年は午後1時にすべての作業を終えたが、今年は二時半までかかった。
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