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横浜・山下農園 今日も冬野菜の害虫除去が作業の中心 [山下農園のはなし]

冬野菜の作付けはすべて終了したので、今後の共同作業は、もっぱら害虫除去と除草、収穫が作業の中心となる。
①ハクサイにヨトウ蛾を発見、産卵した可能性もあるので、葉の裏表を丹念に見ていく。
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②大根の葉の裏にも大量の卵と孵化したての幼虫がぎっしりと付着している。ヨトウに違いない。
Yさんがガムテープで卵を除去していくが、このまま卵を放置しておくと、あっという間に孵化して幼虫が葉を食べつくしてしまうので取り残しがないよう慎重に作業する。
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③害虫対策としてはじめたフェロモントラップが有効に機能
先週まで多かった害虫も気温の低下と共に急に減ってきた。フェロモントラップにはたくさんのヨトウ蛾が掛かっている。トラップを設置して以後食害が減ってきたので一定の効果が出ているものと思われる。
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新しいフェロモン液に交換する。配合は純米酒と食酢と砂糖が2:2:1だ。
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⑤害虫対策の概要
一般的な害虫対策としては、大きくわけて以下の4点が考えられる。
1.農薬散布
山下農園は、週1回の共同作業を基本としつつ、プロなみの品質と量の収穫を目指しているので、無農薬というわけではなく、殺虫(ヨトウ、メイガ、ネキリムシ対策等)や防疫用(うどんこ病やベト病など)に最小限の農薬を使用している。しかし商業生産用の作物に比べて農薬散布量は圧倒的に少なく、横浜市内の一般的な慣行栽培に比べても半分以下となっている。いわゆる特別栽培農産物のレベルだ。商品として野菜を出荷するのであれば、もう少し農薬散布の頻度を高めタイミングよく散布しないと食害はなくならないだろう。

2.フェロモントラップ
無農薬で野菜を栽培する場合には欠かせないトラップ。山下農園でも有効な食害対策として活用されている。配合は各農園でいろいろと工夫があるだろうが、山下農園では純米酒:食酢:砂糖が2:2:1に配合している。

3.手でとーる
山下農園ではキャベツやハクサイ、ブロッコリー、大根などの葉の表裏や成長点を丹念に見て害虫を除去する「手でとーる」作業を重視している。糞が落ちていたり葉に食害があると害虫が潜んでいることが多いので、その株は特に注意して見ていく。中でも成長点の確認は必須で、ここをやられてしまうと成長がストップし収穫できなくなってしまうので要注意だ。幼虫や卵を見つけたらガムテープにくっつけて除去する。葉の間や成長点にいる虫は、ピンセットでひとつずつ除去していくのだ。
4.トンネル・不織布
小松菜やほうれん草など背の低い作物の初期段階には不織布の使用がもっとも有効な対策だ。不織布は害虫対策とともに保温機能があるので、冬野菜の初期の成長促進に欠かせない。ただしブロッコリーやハクサイ、キャベツなど大きく成長する作物には不向きなので、露地でそのまま栽培しながら他の防虫対策をあわせて講じていく必要がある。

<住友化学園芸HPより抜粋>
◆ヨトウムシについて
葉が食害され、激しい場合は葉脈だけ残して食べ尽くされます。生育及び外観が悪くなるだけでなく、野菜では食用部分が無くなることもあります。
◆生 態
ヨトウガと言う名前の虫もいますが、夜間活動して葉を食害する種類、ハスモンヨトウやシロシタヨトウなどを含めて「ヨトウムシ」と言います。ヨトウガは始めから茂みの中などに隠れているわけではありません。卵は葉裏にまとめて産み付けられ、ふ化直後は群棲して表皮を残して葉肉部を食害します。そのため、食害部分は透けて見えます。大きくなるにしたがって分散し、昼間は茂みや土中に隠れて夜間活動するので、食害された部分には昼間は姿が見えないということになります。蛹の状態になって土中で越冬します。
◆豆 知 識
ヨトウムシは漢字では「夜盗虫」と書きます。読んで字のごとく夜行性で、夜の間に葉をかじってしまいます。食欲旺盛で、大発生すると夜間に食害する音がガサガサと聞こえてくるほどです。

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