SSブログ

醤油とみかんの里を訪ねて<その③ラスト>湯浅の醤油蔵と古い町並み [和歌山・醤油とみかんの里を訪ねる旅2013正月]

さてみかん畑をうろうろしているうちに時間がどんどん過ぎていく。湯浅町内に入り古い町並みの近くに車を止めて、湯浅でもっとも古い醤油醸造蔵「角長」を目指す。

室町時代に前出の興国寺から伝わった金山時味噌から始まった湯浅の醤油作りは、紀州藩・徳川家の保護を受けて発展し、最盛期には92軒もの醤油蔵があったらしい。その後第二次大戦後の混乱や関東の醤油との競合などにより、現在は角長や湯浅醤油などを含め、数軒が残るのみとなった。湯浅では、国産の丸大豆と小麦を使用し杉樽で1~1年半醸造する昔ながらの製法を守ることで、高付加価値商品を開発し生き残ってきたのだ。その湯浅醤油の醸造元の中で、唯一湯浅たまりという製法を継承しているのが「角長」だ。同社は 創業天保十二年で170年の歴史を誇る老舗で、資料館もありぜひ訪問してみたかった。

①角長本店  昔ながらの趣のある建物だ。
IMGP2695.jpg

②当日は正月休みのため角長本店の見学はあきらめ、角長の醤油蔵があり国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている古い町並みを歩いた。
IMGP2698.jpg
IMGP2708.jpg

③湯浅の町並み保存地区では、まち全体を民芸館に見立て、各民家の切子格子に古民芸品や詩が掲示してある。これをゆっくりみながら街を歩くとたっぷり一時間以上かかるだろう。
湯浅の古い町並み.jpg


④湯浅の古い町並みにもみかんの無人販売所がある。ここでは橙(だいだい)も売っている。橙は、和歌山ではポン酢などによく使われる柑橘で、正月飾りや鏡餅の上に飾られる。
IMGP2704.jpg

⑤丸新本家で購入した生醤油
通常、醤油の大豆は蒸してから仕込むが、この醤油は大豆をじっくりと煮て、その煮汁ごと仕込むというのだ。冬場に仕込んだ生醤油は杉樽で1年以上熟成させ、もろみを搾って出来上がった生醤油を木桶でさらに数ヶ月熟成させ不純物を沈殿させた上澄みがこの醤油になる。ろ過も加熱もせずに仕上げるとのことで、鍋のつけ汁や漬物に掛けてみたが、加熱臭のないすっきりとした味わいだ。加熱していないということは酵母が生きているので日持ちはしない。この醤油でぜひ生醤油うどんを食べてみたいが、賞味期限が冷蔵で3ヶ月しかないので急がないと。
IMGP2741.jpg

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。