SSブログ

海外のスーパーマーケットにおける野菜の売り方考察② スイス編 [旅のはなし]

前回(8/26)の北米に続き、今回はヨーロッパ・スイスの状況について報告したい。
夏休みは避暑と山歩きを楽しむためスイスを訪問することが多い(今年は諸事情でカナダになった)。スイス最大の小売業は「ミグロス」というコープで、第二位は「コープスイス」。スイスでは小売業シェアの過半数を占めるのがコープだ。ところで野菜売り場は、北米のスーパー同様スイスでも大半がバラ売りで自主計量方式だ。

★どうして日本ではパック売りが主体なのか★
①定価(定額)販売が基本となっている。魚も肉も野菜もあらかじめパックされレジを通すだけなので販売効率がいいのだ。②日本人は品質に対するこだわり(わがままとも言える)がきわめて強い。汚れた野菜、形の悪い野菜、虫食いのある野菜はまったく売れない。たとえば牛乳や卵、ちくわなど消費期間が短い食品も同様で、日本では、前から取らずに棚の後ろから新しい商品を取り出して買う客も多い。恐らく野菜もバラで販売すると、上から取ってもらえず、客が野菜の品質や形を吟味して選ぶため、売り場が荒れてしまって維持できないであろう。

パック売りは包装する人件費もかかるし、包装資材の費用も馬鹿にならない。農家は栽培や収穫よりも、定貫包装(同じ量目になるよう包装すること)にかなりの時間とコストを割いているのだ。一部のディスカウント店ではコストダウンのためにバラ売りするお店が出てきているが、農家の負担を軽減するため、エコのためにもぜひ「ばら売り」を推進していきたいものだ。

①コープスイスの野菜売り場  バラ販売が基本で、自主計量によるキロ単価売りだ。
coop1.jpgcoop3.jpgcoop4.jpg

②野菜売り場には、自主計量器がおいてあり、買った野菜を袋に入れて計りに乗せて、該当野菜(果実)の番号を入力するとシールが出てくるので袋に貼ってレジで清算する。
coop2.jpg

③山歩きの際には、いつもお世話になるコープスイスのお店
スイスでは街々にコープのお店が必ずあるのだ。
CIMG0650.JPG

④オマケ:セガンティーニの世界が目の前に広がる(オーバーエンガディン地方の山並み)
coop5.jpgcoop6.jpg

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。