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木のおもちゃが日本の森を守る(その2) [仕事のはなし(森と木について)]

さて、前回は木のおもちゃの話しをしたが、今回は国産の間伐材を木製品に活用するための方法を考えるため、実際に間伐材の伐採を行っている現場を見学させていただくことになった。

①今回はある大学の演習林を訪問し、檜の間伐の様子を見学させていただいた。規模の小さい森林では大型機械を入れるよりチェーンソーを使い手作業で伐採するほうが効率的とのことで、ここではすべて手作業で間伐作業を行っていた。
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②この山の間伐材は、山に木が立った状態のまま伐採業者に販売されることが多いとのことだが、輸入木材との価格競争に晒されているため、伐採コストすら出ないというのが現状のようだ。戦後の復興需要と高度成長期の住宅建設等に多くの木材が必要とされたことから、1964年には輸入が自由化され関税が撤廃されたという経過があり、自給率を上げるのはそう簡単な話ではない。
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③政府は、2020年に木材の供給自給率を50%に引き上げるという目標を掲げているが、現状では自給率は20%程度にとどまっている。国内生産量の下落に歯止めがかかったことで自給率もようやく下げ止まったというところだ。まずは伐採コストを下げて、複雑な木材流通のしくみを合理化して木材価格を引き下げることで、輸入材との価格差を縮めることが自給率向上のためにぜひ必要だ。
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