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横浜・山下農園 毎年秋の恒例行事 長芋掘り [山下農園のはなし]

山下農園では、季節をまたぐイモ類(ジャガイモは農園の契約年度をまたいでしまうし、さつまいもは夏野菜と冬野菜の切り替えにまたがってしまうので全面耕運できない)は栽培していないが、里芋は収穫祭の汁物用に、長芋は場所を取らないので共有地で作付している。毎年11月末になると恒例の長芋掘りだ。

①長芋はプラスチック製の雨樋のような筒に種芋を入れて栽培しているので、筒を掘り上げれば簡単に収穫できるはずなのだが、筒からはみ出したり、筒が足りず土の中に直に作付けした芋があり、掘り出すのに一苦労だ。
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②収穫した長芋を分け合う。小さな芋が多く心配したが、掘ってみたら今年も豊作だった。
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③気温が下がり空気が澄んでいるので富士山がくっきりと見える。横浜市内で富士山を望みながら農作業できる畑はそう多くないだろう、とても贅沢な時間だ。
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横浜・池辺農園 里芋(サトイモ)の収穫 [池辺農園のはなし]

前回に続き池辺農園の話題。今週末、池辺農園ではこの秋最後の作物である里芋の収穫を行った。夏場の雨不足で生育が危惧されたが、収穫してみればひと株に多くの芋がついており比較的豊作だった。

①里芋は、芋にキズを付けないよう、シャベルでやや外側から慎重に掘り起こしていく。結構力のいる重労働だ。DSCF8037.JPG

②ひと株あたり10-15個の芋がついている。不作が懸念されたが予想以上の豊作だ。里芋は熱帯性の植物なので、高温には強いが、たくさんの水が必要だが、今年の夏は晴天続きで雨が少なかったので玉の付きが悪くしなってしまった。今年は収穫を少し遅らせて11月末に収穫したことで、天候が安定した10月以後に芋が大きく成長したのだろう。
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③収穫した里芋は、来年の種芋にするための大きめの株と食用の芋に分ける。
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④結果的に里芋は豊作となり大量に収穫できた。
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⑤来年の種芋にする芋は、膝うえ程度の深さの穴を掘って、藁を敷いてから投入して、土をかぶせて来年6月頃まで保管しておく。DSCF8047.JPG





横浜・池辺農園 マルチングと玉ねぎの作付け  [池辺農園のはなし]

山下農園では、冬野菜の作付がすべて終了し、蕪や水菜、春菊、レタスなどまさに収穫の最盛期だが、今日は久々に池辺農園の話題だ。池辺農園では、かぼちゃやスイカの後片付けを9月末に終えて、さつま芋掘りを先々週行ったので、残るは里芋の収穫のみだ。今年は夏の雨不足で里芋の出来が良くないので、収穫は11月末頃に延期する予定でいる。

①今日は、来年5月に収穫予定の玉ねぎの苗を定植していく。今回の作付は4畝分のマルチを張り、ひと畝あたり約350~400株、合計で1400~1500株の玉ねぎを4人でせっせと作付していく手のかかる作業だ。まずは、夏野菜の残渣を片付けてしっかり除草したあと、牛堆肥を入れて鶏糞などの肥料をまいたあと、小型の耕運機を使用して耕耘していく。畑の耕耘は去年の秋以来一年ぶりだ。
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②耕耘は機械があればあっという間に終わるので、土をならして寸法出しを行ってから、ヒモを張ってマルチングのための溝堀りを行う。
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③その後雑草対策として黒マルチを張って、土をかぶせて押さえていく。山下農園では地温を上げるために透明マルチを張るが、池辺農園では雑草があっという間に生えてきてしまうので、黒マルチを張ってから作付していくのだ。
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④いよいよ玉ねぎの苗を定植していく。苗はひと穴にひと株ずつ、絶妙の深さで定植していく必要がある。浅すぎると根がしっかり張らずに枯れてしまうし、深すぎると生育に影響し形も悪くなってしまうので、慎重に1本ずつ
定食していく。
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⑤玉ねぎの苗は、極早生種で収穫後は早めに食べる必要のある「サラダ(タキイの品種)、早生種のソニックや赤玉、晩生種で保存のきくネオアースやオーケーなど計1500株程度を一斉に作付した。さあどの程度しっかり根付いて、春先に生き残っているだろうか。
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横浜・山下農園 恒例のさつま芋掘り [山下農園のはなし]

10月下旬のことになるが、山下農園と姉妹農園の中山農園の生徒を対象に、恒例のさつま芋掘り企画が開催された。場所は我々が借りている池辺農園の隣にあるO講師の畑だ。

①芋掘りは、2株ひと口で300円、たくさん芋が付いていればお得になるし、芋が不作だとお店で買ったほうが安い場合もありうるという一種のギャンブルだ。ただ個人毎に株を選んで不公平になってしまうといけないので、全員で収穫し、人数分に芋を分けたあと、ジャンケンで勝った人から好きな芋の山を取るという方法だ。
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②さつま芋の品種は紅あづまなどのメジャーな品種だと思うが正確な品種について聞くのを忘れてしまった。実は、さつま芋は農家にとっては比較的栽培がしやすい作物だ。土作りは必要なくむしろ栄養分が少ない痩せた土の方が良い芋ができるので、苗を定植してしまえば、あとはツル返しをすればよいだけだ。もちろん土寄せや除草などの中間作業は必要だが、一番大変な作業は実は収穫なのだ。九州の大規模農家では収穫機械を使用しているが、横浜のさつま芋専業では農家では収穫機械などとても購入できないので、収穫は人手に頼るしかないからだ。
だからお金を払って収穫してくれる芋掘り企画は農家にとってはおいしいのだと言う。なるほどそういうことか。
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③O講師の畑のとなりにある池辺農園でもさつま芋を掘り上げた。
こちらはツル返しをしきれず、夏場にツルが茂り過ぎた影響か、芋の付きが良くない。ひと株中玉が2-3個程度と去年に比べてかなり不作だ。夏場の猛暑も影響したのだろうか。
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横浜・山下農園 野菜の収穫時期は積算温度で決まる [山下農園のはなし]

今年の大根は、9月14日に種を蒔いたが、収穫適期は生育状況からおおむね11月末頃になると思われる。収穫時期は年によって異なるが、近年では2009年と2010年が暖冬で11月中旬には収穫適期となり、2011年と2012年は寒い冬だったので、11月末から12月初旬が収穫時であった。寒暖の差で収穫時期には2週間程度の差があったのではないだろうか。

O講師から積算温度についての話があった。野菜の収穫時期は播種からの日数で決まるのではなく、「積算温度」で決まるのだという。「積算温度」とは播種あるいは定植後の毎日の平均気温の累積のことで、収穫時期はこの積算温度で決まるのだ。平均気温が高ければ早く収穫できるし、気温が低ければ収穫までの時間がかかる。

◆横浜市都筑区のO講師の畑で大根を栽培した検証結果は、
①9月第1週目に播種⇒62日目に収穫適期 積算温度は約1180度
②9月第4週目に播種⇒89日目に収穫適期 積算温度は約1200度

この結果からダイコンの積算温度は約1200度程度であることがわかる。播種が遅くなればなるほど、気温が下がり積算温度に到達する日数が延びる。以前このブログで話題にしたことがあるが、「秋の一日、春の七日」ということばは、まさにこの積算温度による生育の差(遅れ)表しているのだ。

ちなみに、南関東地域のトマトは開花から収穫まで1100度、枝豆は開花から収穫まで800度程度だということで、今年から播種と収穫日を記録していくことにしよう。ただし畑の平均気温を測定することは非常に困難なのであくまでも参考値となるが。

①発芽直後(播種から7日目)のダイコン
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②播種2週間後のダイコン
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③播種8週間後のダイコン
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④間引き菜
ダイコンは、マルチひと穴あたり4粒ずつ播種したが、発芽2週間程度で2本に、1ヶ月程度で1本に間引きして大きく生育するように管理していく。間引きしたダイコンは、根の部分はまだ生育しておらず食用には適さないが、葉は薄い緑色で若々しく、食感も味もとても良いので、間引き菜として、お浸しや炒め物にするのがおすすめだ。
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横浜・山下農園 秋冬野菜の作付計画 蕪と水菜、春菊の播種 [山下農園のはなし]

山下農園では、9月に入り冬野菜の定植と播種を終え、あとは10月末にナスの片付けを残すのみとなった。ナスの後には小松菜とほうれん草を播種する予定だ。

①2013年度下期の作付計画
今年の特徴は、約3年ぶりに「茎ブロッコリー」が復活したこと、ルッコラが定番として作付けされることになったこと、ナスが台風被害をなんとか乗り越えて最後まで持ったので、ナスの撤去を10月末に行い、その後に計画通り小松菜とほうれん草を作付できたことだろうか。
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②ダイコン、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどの定番野菜に加え、レタス、チンゲン菜などの作付を終えて、最後に蕪(カブ)、春菊、京水菜の播種を行った。ダイコンの種は手作業で一粒ずつ播種していくが、葉物野菜は条撒きにするので、ヤザキの「グリーンシーダ」という播種機を使用する。
O講師が作業する生徒に播種機の構造を説明する。
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③播種する区画を丁寧に整地して、寸法出しをしてヒモを張る。ヒモに沿って播種することで真っ直ぐ等間隔に種をまくことができ、発芽後の除草も容易にできるのだ。
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Mさんが注意深く種を蒔いていく。播種がきちんと出来たかどうかは来週の発芽を見ればわかるが、全員の区画を一度に播種していくので責任重大だ。
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