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スローフードの国イタリア トスカーナ州を訪問 [仕事のはなし]

4月に入り、農作業は播種やマルチ張りなどピークを迎えているが、先週は畑仕事を休んで、仕事でイタリアトスカーナ州を訪問した。

①イタリアトスカーナ州の州都は英語名ではフローレンス、イタリア語名ではフィレンツェ、日本ではフィレンツェ(Firenze)のほうが馴染みがある。フィレンツェは人口約35万人の古都で、旧市街はユネスコの世界遺産に指定されている。しかし車で30分も走るとのどかな田園風景が広がる、まさにトスカーナの田舎だ。
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②トスカーナ州は気候に恵まれ、搾油用のオリーブやワイン向けのブドウの栽培が盛んな他、この時期は茄子、ズッキーニ、アンティチョーク、豆類などの野菜が豊富だ。また豚や鶏、牛の飼育も盛んで、生ハムやチーズも名物だ。今回はフィレンツェから車で30分程度の距離にあるVinci村の食品工場を訪問したが、宿泊できる施設が少ないので村にある「アグリツーリズモ」、日本でいうグリーンツーリズムに参加している農家民宿に泊まった。
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③村中に広がるオリーブの畑、11月になると木からオリーブの実をたたき落として、村にある搾油工場でオリーブオイルに加工するのだ。
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④Vinci村の農家民宿で食べた食事は、地元の食材を大切にした、まさにスローフードであった。外食の値段は日本よりはるかに高いが、旬の素材、地元の素材を生かした手作りの料理を食べようとすると20-30ユーロはかかってしまうのだ。宿泊した農家自らが栽培したブドウとオリーブで作った赤ワインとオリーブオイルが振る舞われる。ワインはインディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ (Indicazione Geografica Tipica、IGT)と呼ばれ生産地が記されたローカルな赤ワインだ。またオリーブオイルは村にあるオイル工場で絞ったエキストラバージンタイプの風味の良いオイルで、瓶にはEUのPGI – 地理的表示保護のマークと栽培年が記載されている。
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次回はスローフードとそれを実践するイタリアの食事について紹介したい。


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