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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏④下グリンデルワルド氷河の絶景(その1) [スイス・トレッキング2012年夏]

さて、今夏のグリンデルワルド・トレッキング最後のコース紹介は、人が少なくゆっくりと歩ける下グリンデルワルド氷河へのトレイルだ。まずはグリンデルワルド駅から15分ほど歩いた街のはずれにあるロープウェイに乗ってフィンステグに向かう。

①グリンデルワルドからフィンステッグに向かうロープウェイはまったく人気(ひとけ)がなく乗客は我々だけ、心配になるほど空いている。グリンデルワルドの街とフィルスト方面の山々が朝日に輝いて美しい。
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②我々2名のみを乗せたのロープウェイは10分もかからずにフィンステッグに到着、駅にはレストランがあり、ここから約1時間20分ほどかけて氷河を望むベーレック小屋までのひたすら登り道を歩く。出発前に駅のトイレに入ったら、扉の男女をあらわすイラストがとても可愛くてユニークなのに気づいた。日本でもこのくらいの遊び心がほしいところだ。
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③アイガーを右手に見ながらグングンと高度を上げていく。グリンデルワルドとは逆の東側からアイガーを見上げることはまずないので、アイガーのミッテルレギ稜の荒々しい岩稜をじっくり眺めながら歩く。
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④氷河に削られたU字谷の肩に付けられたトレイルを進み、どんどん高度を上げていくと1時間程度でベーレック小屋が見えてくる。小屋の奥には太陽に輝く下グリンデルワルド氷河と雪をかぶったフィッシャーホルンが美しい。午前10時半とまだ早いこともあり登山客はほんとうにまばらだ。
実は長年しまれてきたシュティーレック小屋が、2006年のアイガー東壁崩落により破壊され、新しい道が整備されて現在のベーレック小屋が開設されたとのこと。そう言えば2006年夏にグリンデルワルドを訪れたのだが、毎日大雨続きでまったくトレッキングができなかったのを思い出した。
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⑤小屋から少し先に下グリンデルワルド氷河が良く見えるポイントがありここで休憩。 氷河はかなり後退してしまっているが、氷河が削り取ったU字谷は現在もきちんと残っている。なかなかすばらしい景色だ。
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⑥小屋から少し先に進むと、シュレックホルンへの登山道が続く。ここからは、これまでの黄色い道標ではなく青い道標が立てられアルピニストだけの世界となる。振り返ると、ベーレック小屋は丈夫な岩盤の上に立てられていることが良くわかる。軽装の一般登山客はここまでだ。
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⑦小屋からはアイガーのミッテルレギ稜の岩壁が美しい。しばらく休憩してから元の道をロープウェイ駅まで戻る。
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⑧帰りはロープウェイに乗らず、歩いてオーバーグレッチャーのバス停を目指して歩く。途中クローゼシャイデック方面のアルプとウェッターホルンがとても美しい。
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オーバーグレッチャーバス停のホテルウェッターホルンから眺める上グリンデルワルド氷河の迫力ある風景。
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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏③週貸しアパートと食料品の買物 [スイス・トレッキング2012年夏]

今年は6年ぶりにグリンデルワルドに滞在したが、前回とは打って変わって晴天続きで、とても充実したトレッキングライフを送ることができた。今回は旅の基本となる宿泊についてご説明しておきたい。

①今年も週貸しアパート(休暇用アパートメント)に滞在
昨年夏も話したが、スイスの物価は高く、特に外食とホテルの宿泊料金がとても高くつくので、2007年以後は1箇所滞在型の週貸しアパート(休暇用アパートメント)の利用に旅のスタイルを切り替えてきた。今回の旅も宿泊するのは、ホテルではなく1週間単位で借りられる休暇用アパートだ。ホテルは三ツ星クラスだと朝食つきで1泊170から240フラン程度かかるが、アパートなら広さと立地にもよるが70~130フラン程度でレンタルできるので経済的だ。ホテルとアパートの違いは、毎日ベッドメイキングと室内の清掃がされるかどうかと朝食がつくかどうかの差だ。アパートの場合は我が家がスイスに移動したと思えばいいので、時間や格好を気にせず気楽に過ごすことができるのだ。
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今回はホテルアルピナが経営するアパートを利用した。ここにはホテルのオーナー家族や他にも住人がおり、一般のアパートのひと部屋を休暇用アパートとして貸し出しているのだ。建物はやや古いが、無線LANが無料で使え、部屋のテラスからは真正面にアイガーが望める。駅や生協(CO・OPスイス)も近いので、街からの帰り道が急な登り坂であること以外はまったく不便さは感じない。宿泊料は1泊105SFR、グリンデルワルドのアパートはツェルマット等ヴァリス地方よりはやや高めなので、安く抑えたい場合は、駅から徒歩圏外のやや足の悪い場所にあるアパートを予約するとかなり安い。今回の旅では1SFRあたり81-83円と円高なので、価格を気にせずに利便性とアイガーの眺めで宿のチョイスを優先することができた。
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②グリデルワルドにおいても、ヴァリス地方同様に食料品等の買出しは、コープスイスとミグロスが二大スーパーで、肉や野菜、チーズなどの専門店以外ではこの2ヶ所しかしか買い物できるお店がない。労働法の改正もあり営業時間が延びて、昼休みもなくなったので利用者には便利になった。営業時間は他の都市同様に定休日も昼休みもなく8-19時だ。
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同じ生協でも、ここグリンデルワルドではコープスイスのほうが圧倒的に客数が多く品揃えも多いし、野菜などの鮮度もいい。コープスイスのお店は、あのモンベルのとなりだ。モンベルのグリンデルワルド店は社長の思い入れが強い店舗だと聞いたが、日本人以外には知名度が低く、地元ブランドのマムート(mammut)に押され気味だ。
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ミグロスもコープスイス同様に生協で、スイスでは二大流通セクトとなっており、都市部ではミグロスの方が圧倒的に強く売り上げも大きいのだが、田舎ではコープスイスの方に軍配が上がる。
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③ホテルやアパート、旅の情報は下記のツーリストインフォメーションから入手できる。宿の予約も可能だ。スイスでは町々にツーリストインフォメーションがあり旅行者への情報提供が一元化され充実しているのだ。
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グリンデルワルドのツーリストインフォは街の真ん中、コープスイスの向かい側のスポーツセンターの一角にあり、宿の予約やアクティビティの紹介など何でも相談に乗ってくれる。日本語は通じないが片言の英語が話せればまったく問題ない。

・グリンデルワルド他ユングフラウ地区のツーリストインフォメーション
 http://grindelwald.ch/en/Welcome
・ツェルマットのツーリストインフォメーション
 http://www.zermatt.ch/en/index.cfm


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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏②シーニゲプラッテからファウルホルンへ(その4) [スイス・トレッキング2012年夏]

ファウルホルンヒュッテのテラスはとても居心地が良いので、ゆっくりし過ぎてバスに乗り遅れないよう、そろそろ出発だ。ヒュッテのすぐ裏にある山頂からのすばらしい眺めを楽しんでからバッハゼーを目指す。
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①ファウルホルンヒュッテからバッハゼーまでは見晴らしの良い広々とした道を約1時間、なだらかな下りが続く。
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②バッハアルゼーは「アルプスの宝石」と呼ばれる美しい湖だ。リフトのフィルスト駅から平坦な遊歩道を1時間半ほど歩いたところにあるので観光客も多いが、今日は時間が遅いこともありほとんど人影がない。湖のほとりで休憩すると正面には上グリンデルワルド氷河とシュレックホルン(右:4078m)、ヴェッターホルン(左:3701m)が美しく輝く。右端の奥には下グリンデルワルド氷河とベルナー・アルプス最高峰のフィンスターアールホルン(4273m)の尖った山容が美しい。
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③バッハアルゼーからリフトのフィルスト駅には行かず、ワルドスピッツのバス停目指して歩くことにした。一面のアルプに加えグリンデルワルドではめずらしい池塘が広がり滝もある箱庭のような美しい風景が続く。標識では50分と書いてあったが、農家の牛追いを眺めていたらどんどん時間が過ぎて、ワルドスピッツまで1時間半もかかってしまった。
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④ワルドスピッツ17:30発の最終バスになんとか間に合った。人気がなかったのに、出発時間が近づくとどんどん人が集まってきた。半額カードで11SFRなのでリフトよりも5SFR安い。
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⑤今回のコースと関係するので、初日に歩いたブスアルプからファウルホルンに至るトレイルを紹介しておく。まずはグリンデルワルド駅前から8:45発のbussalp行き一番バスに乗り込む。メジャーなコースではないのでバスはガラガラだろうとタカを括っていたら結構な列になっている。半額カードで11SFRのチケットを購入しバスに乗り込み、満席のバスが定刻に出発だ。
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⑥バスは、急な九十九折れの狭い舗装道路をグングン登っていく。途中見通しの悪いところでは名物のホルンクラクションを鳴らしながら走る。元々この名物クラクションはスイス全土で運行するポストバスのモノだが、これは伝統のホルンの音色をイメージした3つの音で、ロッシーニのウィリアム・テル序曲の1節からとった音だそうだ。バスは駅を出て約30分でbussalpに到着した。正面にはアイガー、メンヒ、ユングフラウの山々が美しく輝き、背後にはこれから登るファウルホルンと山頂のヒュッテが遥か先に見える。いよいよここから約3時間弱の急登が始まる。途中に日陰も休憩できる場所もないので、トイレを済ませ必ず飲料を確保しておくこと。
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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏②シーニゲプラッテからファウルホルンへ(その3) [スイス・トレッキング2012年夏]

さて、ウェーバー小屋を出てすぐに30~40分急登を登ると、急に展望が開けて、ベルナーオーバーランド三山の雄姿が目の前に広がる。左側に目をやるとこれから取り付くファウルホルンの山容が遠くに望める。

①広々とした尾根からベルナーオーバーラント三山の雄姿を望む、多くの登山客がここで一息入れている。今回のトレイルでは最高のビューポイントだろう。
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②さあ、ファウルホルンまで最後の登りを楽しむこととしよう。あと40~50分らいか。
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③ファウルホルンヒュッテはヨーロッパ最古のホテル&レストランで、150年もの歴史があるらしい。150年前というのは、日本ではなんと「生麦事件」があった年なのだ。ヨーロッパではこの頃すでに登山が観光として定着しつつあったのだ。すごい。
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④ヒュッテでは、スープとビール、アップルクーヘンとコーヒーで昼食をとった。今日は午後になっても天気が良く、三山の眺めは最高だ。
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⑤歴史を感じさせるヒュッテのリビングルーム。今は使われていないが、150年の歴史を感じさせるレトロ感だ。
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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏②シーニゲプラッテからファウルホルンへ(その2) [スイス・トレッキング2012年夏]

シーニゲプラッテからファウルホルンを経てバッハゼー、ワルドスピッツへ
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①シーニゲプラッツを出てアルプの中を1時間弱歩くとラウヒャーホルンの山頂直下に達する。ここからはインターラーケンの街並みとトゥーン湖、ブリエンツ湖の鮮やかなブルーがとても美しい。
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②ラウヒャーホルンを回り込むように、足場の悪い登り道をしばらく進むとエッグ峠に達する。峠を越えるとブリエンツ湖が望めると思いきや、ひたすら広く平らな草原が広がる不思議な風景に一変する。
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一方、エッグ峠から振り返れば、花がいっぱいのアルプの向こうにベルナーオーバーランド三山が遠望できる。
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③草原の中の緩やかな登りをしばらく歩くと、次第に高度感が増して眼下に再びブリエンツ湖が顔を出したところで尾根を越えると、待ち遠しかったウェーバー小屋が見えてくる。小屋直下の北側斜面には8月でも雪渓が残っている。出発してからここまで、ゆっくり歩いて約2.5時間、トイレ休憩できる初めての休憩ポイントだ。
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④この小屋では、近所の農家が持ち込むスイス名物アルプチーズ(Alp Käse)を売っていたので早速買うことにした。高温にならなければ常温でも大丈夫なようなので日本まで持って帰ってゆっくりと味わうことにしたい。
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スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏②シーニゲプラッテからファウルホルンへ(その1) [スイス・トレッキング2012年夏]

ふたつめのおすすめトレイルは、シーニゲプラッテからファウルホルンを経てフィルストに至る稜線歩きのロングトレイルだ。このコースは穴場ではなくグリンデルワルド周辺ではもっとも人気の高いコースだが、アップダウンのある稜線歩きが中心のロングトレイルなので、観光客が入ってこない登山者だけの静かな山旅が楽しめる。

①シーニゲプラッテへは、グリンデルワルド7:19発の電車で出発し、ヴィルダースヴィルで8:05発の二番列車に乗り換えて、時速8キロのゆっくりとしたペースでぐんぐん高度を上げ、8:57にシーニゲプラッテに到着した。今日のコースは約6時間のロングコースで、稜線歩きが中心となることから、予報で天候が安定していることを確認の上、飲料水と食料の確保とトイレを済ませて、早めに出発したい。フィルスト発の最終ゴンドラは19時、ワイルドスピッツ発の最終バスは17時30分発なので乗り遅れないよう十分に気をつける。

シーニゲプラッツ鉄道はユングフラウ三山観光を目的に1893年に開通したということなので、実に119年も前のことだ。ユングフラウ鉄道が今年100周年になるらしいので、この辺ではもっとも古い登山鉄道なのだ。列車は二両編成の小さな客車を電気機関車が下から押し上げていく。蒸気機関車もあるがあくまでもイベント列車用で普段はこの電気機関車だ。時速が8キロと遅いため、車内からインターラーケンやブリエンツ湖のすばらしい景色をゆっくり楽しむことができる。
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②さて、トイレと軽い朝食を済ませたらいよいよ歩き始める。コースはややゆるい登りで、特徴的な山容とアルプの風景が広がる。IMGP1413.jpg

スイス・グリンデルワルド周辺のトレッキング2012夏①ロープホルンヒュッテからミューレンへ [スイス・トレッキング2012年夏]

①ラウターブルネンからロープホルンヒュッテ、マウンテンビュートレイルをミューレンへ

ラウターブルネンから、ポストバスとロープウェイを乗り継いで穴場中の穴場ロープホルンヒュッテ に向かい、ヒュッテの裏手にあるズルスゼーからベルナーオーランド三山をゆっくり眺めたら、アイガー・メンヒ・ユングフラウ(ベルナーオーバーランド三山)を真正面に望みながら山歩きを楽しめるマウンテンビュートレイルを歩いてミューレンまで5~6時間のロングトレイルだ。
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②ラウターブルネンからイーセンフルー行きの小型バス(POSTバス)とロープウェイを乗り継ぐ。
7時40発の初バスは平日のみ運行で学校がないときは運休、8時35分発のバスは90分前までに予約が必要と時刻表に書いてある。ベンツの小型バスは長いループ式のトンネルを抜けてイーセンフルーに10分強で到着する。ロープウエイは9時以後は15分毎の運行と書いてあるが、実際には乗る人が来たら動かすので、時間を気にする必要はない。4~5人も乗ればいっぱいで地元住民の足となっている小さなロープウェイだが、ハーププライスカードは使えず定価だった。
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③ロープウエイを降りたら、ロープホルンヒュッテまでの急登を約1.5時間ひたすら登る。最初は林の中の岩と木の根がゴロゴロした歩きにくい登山道を行くが、そのうち展望が開け景色の良いアルプと心地よい渓流の脇を歩くようになり、酪農を営む農家をすぎるとあっさりとロープホルンヒュッテに到着する。ヒュッテからのベルナーオーバーランド三山の展望は絶景だ。ヒュッテでスープとビール(間違えてノンアルコールを注文してしまったがうまかった)で早めの昼食をとる。このヒュッテはトレッキング関係の本に載っているが、やや不便な場所にあるので日本人トレッキングツアーの対象になっておらず静かな歩きが楽しめる穴場だ。
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午前中は光線がよくないので、撮影が目的なら午後の方がおすすめ。

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このビールは地元インターラーケンで醸造されており、ユングフラウ地区ではどこでも飲める。

④ヒュッテの後方にそびえるロープヘルナーを望む。ズルスゼーからロープヘルナーへは約1時間の急登だが、今回は時間がないのでミューレンに急ぐ。
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⑤ロープホルンヒュッテとロープへルナー、ズルワルド方面の分岐suisにある農家。
軒下にカウベルが吊るしてあり雰囲気満点、スイス名物、手作りのアルプチーズも販売している。
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⑥ヒュッテからズルスゼーを回って、先ほどの農家の脇を通り、ミューレンに向けマウンテンビュートレイルを進む。多少のアップダウンはあるが平坦で歩きやすい道が続く。アルメントフーベルに至るルートの左側にはずっとベルナーオーバーランド三山の迫力ある山容が望める。このルートは、三山を間近に望むトレイルとしてはもっとも展望の良いコースのひとつだろう。ルートは三山の西側に位置するので午後からの方が光線が良いが、レストランやヒュッテが少ないので、飲料の確保とトイレは確実に済ませておきたい。今回のコースでは、ロープホルンヒュッテを最後に、アルメントフーベルまで約4時間休憩できるところがない。
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⑥アルメントフーベルからミューレンへはアルプの中を30分程度歩くもよし、ケーブルカーを使うもよし。ミューレンはラウターブルネンU字谷の崖の上にあり、ガソリン車は通行禁止、三山を間近に望む静かな村だ。ミューレンには20年振りの訪問、ケーブルカーが新型に変わった以外、町並みは当時とほとんど変わっていない。
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ミューレンからグリンデルワルドへは距離は近いのだが、ラウターブルンネン-ミューレン山岳鉄道とロープウエイ、さらにラウタブルネンから電車を乗り継いで約1時間の道程だ。




スイス・トレッキング スイス鉄道の旅はスイスカードやスイス半額カードがおすすめ [スイス・トレッキング2012年夏]

まずはトレッキングの前に、スイス国鉄をはじめとする国内鉄道のお得な利用方法についてご紹介したい。

①スイス半額カード
空港駅または国境の駅から目的地まで乗車券を買うのなら、国鉄はもちろんロープウェイや登山電車も含めほぼすべての運賃が半額になる「スイス半額カード」がお得だ。スイス国鉄であちこち移動する場合はスイスパスの方が使い勝手が良いかもしれないが、値段が高い(8日間有効で384SFR)ので、ひとつの街に滞在してトレッキングを楽しむのであれば1ヶ月有効のスイス半額カード(110SFRスイス国内でのみ購入可能)をお勧めしたい。
②スイスカード
もしチューリッヒやジュネーブからツェルマットまで行くのなら、半額カードより半額カードにプラスして空港または国境駅から目的地までの往復運賃が含まれるスイスカードの方がお得だと思われる。スイス半額カードが110SFR、スイスカードが186SFRで、チューリッヒ空港からグリデルワルドまでの普通片道運賃は79.4SFRなので少しだけスイスカードがお得、チューリッヒ空港からツェルマットまでは119SFRなので、後者が大幅にお得ということになる。

スイスにおいては、よほどのことがない限り片道運賃で通常の乗車券を買うことはない。国民の多くが半額カードを持っており、旅行者も一定期間スイスに滞在するなら、リフトや登山鉄道、バスのほとんどが半額になるスイス半額カードまたはスイスカードの購入をお勧めする。
なお、いずれのチケットも空港駅の窓口で購入できるが、窓口はいつも長蛇の列なので、早めの到着と10~20分程度は並んで待つ覚悟が必要だ。

☆チューリッヒ空港駅からグリンデルワルドへは、ジュネーブ行き特急で約1.5時間のベルンでインターラーケンオスト行き特急に乗り換え、その先はベルナーオーバンド鉄道でグリンデルワルドまで、トータル3時間弱で到着する。空港駅は、チューリッヒ空港の真下にあり、バリアフリーなので重い荷物を持ったまま、手軽に列車に乗り込むことができる。IMGP1082.jpg
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☆左がスイス半額コード 右が半額カードで購入したチケット
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☆スイス国内の鉄道のタイムスケジュール、運賃を調べるのにとても便利なスイス国鉄のHP
注意すべき点は、運賃が正規料金ではなく1/2運賃で表記されるように初期設定してあることだhttp://www.sbb.ch/home.html

スイス・トレッキング 2012年夏は晴天続きで絶好のトレッキング日和 [スイス・トレッキング2012年夏]

今週はスイスベルン州のグリンデルワルドに拠点を置いて一週間トレッキングを楽しんだが、ずっと天気が良く、充実した山歩きを楽しむことができた。静かな山歩きができるお勧めコースは帰宅後にご紹介するとして、とりあえず印象に残った風景を紹介しておく。

①ラウターブルーネンから、ポストバスと5人も乗るといっぱいになる小さなロープウェイを乗り継いでズルワルト集落に向かい、ここから1.5時間ほどひたすら登ると穴場中の穴場、ロープホルンヒュッテに到着する。ヒュッテの裏手にある池にはほとんど登山客がおらず、うまくすればアイガー、メンヒ、ユングフラウの眺めをひとり占めできるのだ。やや不便な場所にあるので日本人ツアーの登山客に出会うこともなく本当に静かな山旅が楽しめる。
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②インターラーケン・オストの次の駅ヴィルダースヴィルから登山鉄道に乗って、終点シーニゲプラッツからフィルストに至る稜線歩きは、片道6時間のロングコースで、人が少なく静かな山歩きとユングフラウ三山の展望が楽しめるお勧めのコースだ。歩く距離が長く、休憩できる小屋が2ケ所しかないので、天気の良い日を選んでトイレを済ませてから早めの出発を心がけたい。フィルストから出発する方が下りが多く歩きが楽なのだが、登山鉄道は登るほうが楽しいし、妻は膝の調子がよくなく下りを苦手としているので、我が家のトレッキングはもっぱら登り中心となる。コース終盤のもっともきついコースがファウルホルン山頂直下の急登だ。真っ青な晴天に真っ白な雲がわく夏山らしい光景が広がる。景色はすばらしいが、炎天下の長時間トレッキングで体力は限界だ。なおファウルホルン山頂のヒュッテ(ホテル)はヨーロッパ最古とのことで、歴史のある建物内部は一見の価値あり、訪れたい場所だ。
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スイス・トレッキング 2012年夏はグリンデルワルドへ [スイス・トレッキング2012年夏]

さて、今週は夏休みのため山下農園も池辺農園もお休みをいただいた。今週末、山下農園ではトマトの片付けを行う予定だが、同じ班の方に収穫と片付けをお願いしてきた。

先週末から休暇のためスイスにやってきた。今年は初スイスから20年目の記念すべき夏ということもあり、20年前、最初に訪れた街グリンデルワルドに休暇用アパートを借りて滞在することにした。ここ5年は荷造りや移動の必要がなく、自炊して好きなものを食べられる週貸しの休暇用アパートを借りて、1か所に拠点を設けて山歩きを楽しむことが多くなった。

①アイガーの夕焼け 休暇用アパートのバルコニーから、毎日こんな景色を眺めながらゆったりとした時間を過ごすのは本当に心地よい。右側の雪をかぶったピークがアイガーで、北壁が夕日に美しく輝いている。
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②今年も昨年に引き続き、静かな山歩きが楽しめるトレッキングコースをいくつか紹介したい。まずは、グリンデルワルドからバスで30分、標高1792mのブスアルプ(bussalp)からトレッキングをはじめる。ブスアルプからは、アイガー、メンヒ、ユングフラウの眺めが抜群だ。地元では人気のトレッキングコースだが、人が少なく、日本人ハイキングツアーのコースにも入っていないので静かな山歩きが楽しめる。
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